今日は少し固い話です。
英会話の応用訓練とは、「脳のニューラルネットワークを作る作業」と
いうように考えられると思います。
今回はそのことについて考えてみました。
人間は経験のないことを始めてやるときは、何事もスムーズにできませ
ん。
考えながらやることになるためですが、その流れを言葉で書いてみると、
やることについて頭で考えて判断し、手足や口・耳に指令を出し、
そしてその動きを察知しながら次のことをまたやっていく・・。
まるで恐る恐るコントロールしながら、英語を話す作業を行っていると
いうイメージになります。まさに入門クラスレベルの状態でしょうか。
一方、上級クラスといえば、相手の質問や問いかけに対して、頭で考え
ながら文を組み立てて話しているという気配は、まったくありません。
単語やフレーズの検索、あるいは判断などの作業はまったく無くて、
耳からある入力があったとき、ストーンと一本道を通って回答が口から
飛び出すというイメージになります。
いったい何が違うのでしょうか?
■野球の守備練習の例野球の場合を例に取ると、初めてボールの受け方を教えてもらい、まず
は受けられるようになった。
だけどそこでは終わらずに、さらにそこから毎日千本ノックを繰り返し
受けて、徐々に体が無意識に動くようになった・・・ということに似て
いますね。
そして十分納得するところまで体が反応してできるようになり、
ようやく、
「
できるようになった!」
と実感が湧くようになります。
英会話でも同じではないでしょうか。
■脳の処理能力アップのメカニズム人間は誰でも、以前に1回でも自分で考え、自分の力で作ったものは経験
として頭の中に記録されます。
頭の中に、
「
そのような場合はこうすれば良い」
と記憶に残ります。
というよりは、
「
そのようなケースはこう処理する」
という回路が頭の中にでき上がっていくのではないかと考えています。
いままで無かった部分に細い血管が出来て行くように。
単語を覚えたりする場合は、記憶の引き出しが用意されていて、その中に
情報が入れられて、いつでも引き出せるようになるのだと思います。
しかし新しいシチュエーションでの会話のときなどは、どんどん考えなが
ら作文して新しい会話を進めていくことになり、それはあたかも新しい
血管(処理のためのネット)ができて行く作業になっているのではないか
と考えています。
従ってまったく初めての時は、回路ができていないので、いろいろと模索
しながら時間を掛けて処理を進めていくことになります。
しかし、一度回路ができているのなら、素早くどんどん処理を進めていく
ことができるようになります。
経験するというのは、単に記憶するというだけではなく、その処理をする
ための回路を作り上げ、繰り返して太くしていく作業だということです。

英会話で「十分できると実感が湧く」というのは、充分な繰り返しにより
ニューラルネットワークがしっかりできたとき・・なのではないかなと
あらためて思っています。
■ネットワークを作るつまり、自分の会話力を高めるためには、自分でどんどん先にいろいろな
回路を作っていけば良いということになります。
どんどん実体験を積み上げていくことがベストなのですが、なかなかむず
かしい場合は、先に自分が遭遇する可能性のあるいろいろなケースやシチ
ュエーションを想定して、あらかじめそれに対応する文を作っておきます。
そして、何度も練習して頭の中に回路を作っておけば良いということです。
いろいろケースを変え話す文も変えて何度もトライすれば、どんどん新し
いニューラルネットができて、広がっていくのではないかと考えています。
単純で大変な作業ですが、やはりこれをやるしかないのではないかと感じ
ています。
そしてその単純な繰り返し作業を、いかに「楽に」「早く」「効率良く」
やるのか・・ということが課題だと思っています。
何か良い 工夫をするしかない・・と。
なかなか簡単な近道はなさそうですが、今思っているキーワードは、
「
こま切れ」「
短時間」「
習慣化」です!
【参考】■ニューラルネットワークとは
シナプスの結合によりネットワークを形成した人工ニューロン
(ノード)が、学習によってシナプスの結合強度を変化させ、
問題解決能力を持つようなモデル全般を指す
・・・と、ある記事に書かれていました。
- 関連記事
-
スポンサードリンク